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日本マーケティング学会「第11回マーケティングカンファレンス2022」に弊社吉川が登壇しました

日本マーケティング学会「第11回マーケティングカンファレンス2022」が10月16日に開催。
ニューノーマル時代を切り拓くマーケター」をテーマとして行われたリサーチプロジェクト・セッション内「AI×5G時代のビジネスモデル研究会 / AIを活用したマーケティング・リサーチの最前線」において、弊社吉川が登壇しました。

講演では、テキストマイニング技術をベースとした分析ツール「見える化エンジン」を用いて、顧客の声・VOCなどと呼ばれるテキストを分析し、マーケティングに役立てるための思考とその活用について紹介。

企業を取り巻くデータの変化

冒頭では企業を取り巻くデータの変化について触れました。

電話・メール・レビューサイト等のVOCのほか、今ではTwitterをはじめとしたSNSやネットアンケートが浸透し、さらに音声認識技術の向上により入電履歴も再び光が当たりつつある中で、「顧客の声」の多様化とデジタル化が急速に進んでいる現状を確認。
対面接客や通話録音などで得られる、人の表情や声の調子などのノンバーバルな情報から顧客の発する「意図・意味」を復元しやすかった時代から、昨今のデジタル化によって本来の「意味・意図」が失われやすくなったこと、より繊細な顧客体験を把握するためにどのように拾い上げられるかが、今のマーケティング課題の1つであると伝えました。
また、顧客の声活用において企業に求められる変革として、ものを中心として大量に広告を出稿する時代から、マーケティング5.0と言われるものへ。テクノロジーを用いて人間の想像力を発揮し、顧客体験を可視化して予測していく時代の中で、データ活用で人間がやるべき領域を再定義する必要があるとしました。

顧客の声活用プラットフォーム「見える化エンジン

続いて、マーケティングにおける活用において、「見える化エンジン」の果たす役割について紹介。多様な顧客接点情報を一元化し、自然言語処理技術で構造化されたデータに変換。それを直感的な操作でグラフやマップとして「見える化」することで、企業価値と体験価値を可視化できる顧客の声活用プラットフォームであるとし、様々な活用例について紹介しました。


「人の想像力を引き出す」テキストマイニング技術とAIとの共存

さらに、昨今台頭しているAIによる自動集計・分類手法についても触れ、最後に人間のインテリジェンスを引き出すことが重要であると強調。
AIと聞くと、工数をかけず綺麗に分類してくれると思われがちだが、精度の担保は現時点では難しく、最終的には人間が意味を見出すことが大切だと述べました。
特に日本語解析にあたっては、多様な日本語表現や、新語など日本語の変化に対応し続ける必要があり、「見える化エンジン」では言語処理技術の進化に定常的に取り組んでいることを例をあげて紹介しました。

さらに、コールログのテキスト化がトレンドとなり、言語処理においては方言への対応などが今後の課題となる中で、「見える化エンジン」においては関西弁を中心に対応をし始めていると補足。
教師データの少ない新語などの対応など、AIでの分類・分析と言語処理技術によるテキストマイニングのどちらにもメリットがあり、補完し合うことができるとしました。

最後に、顧客の声への向き合い方として、
・人間の気づきを起点とし、AIによって発想を支援する
・まずAIが分類し、それをもとに人間が最終的な判断をする
どちらも状況やフェーズによって有効であるとし、機械的な分析や集計結果によってどのように人間の想像力を支援できるか、どのような形で共存していくかという視点が大切であると語りました。

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見える化エンジンは今後もVOC活用の進化の場、企業同士の交流の場として、オンライン・オフライン問わず、様々なワークショップを開催して参りますのでご興味がありましたらお気軽にお問い合わせください。