導入事例
概要
テキストマイニングを使った攻めのVOC活用で真の「消費者重視経営」実現を目指す
「見える化エンジン」を導入することでSNSにおけるVOC分析を強化。商品の改善等に活かしてきた消費者の声をよりダイナミックに活用し、VOC活用の次のステージへ。
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事例詳細
導入前の課題
- お客様センターに寄せられる年間6万件の声一つ一つを精査し活かすことは現実的に難しかった
- 事業戦略に結びつくような攻めのVOC(お客様の声)活用を強化する必要があった
- SNS分析が十分にできておらず、自発的に発信されるお客様の本音(インサイト)を読み取りに行く必要性を感じていた
導入の理由
- VOCを多方面から眺めたいと考えた時、他社製品と比較して表現力が圧倒的に豊かであった
- 以前は分析データの整理にかなりの時間を要していたが、「見える化エンジン」ではその工程が大幅に短縮できるため、より有益な分析結果を導き出せるのではと考えた
- 社内展開するにあたり、分析の専門家でなくても、誰でも直感的に扱える操作性の良さは重要であった
導入後の成果
- 商品担当者が想像もしていなかった商品の新たな一面(ユニークな食べられ方、意外な利用シーン等)が浮き彫りになるなど、多くの気づきや発見が得られている
- 分析の的確さやビジュアルのキャッチ―さが反響を呼び、社内他部署からも様々な分析依頼が来るようになった
- 従業員に対してVOCの重要性を啓発していくためにも、誰にでもわかりやすく説得力のある「見える化エンジン」は役立っている
「まだまだお客様の声を活用しきれていない」
自発的に発信されるVOCを読み取りにいく必要性を実感
グループ企業理念のひとつに「消費者重視経営」を掲げる雪印メグミルク株式会社。日々お客様の声と向き合っている広報IR部 お客様センターではこれまでに、重要度の高いVOCをピックアップし関係部署に共有する会議「お客様満足度向上ミーティング」、コールセンタースタッフが重要性を感知したVOCをピックアップする「声のお宝発掘隊」といった試みを取り入れてきました。様々な工夫を凝らし、真摯にVOCと向き合うなかでさらに「見える化エンジン」の導入に踏み切った背景には、どのような思いがあったのでしょうか。
「お客様の声はメーカーにとって貴重な宝物だと理解している一方で、コールセンターに寄せられる年間6万件の声一つ一つを精査し活かすことは難しく、VOCを十分に活用しきれていないという忸怩たる思いを抱えていました。VOC活用を多方面から探るなかで、ひとつの手段としてVOC分析ツールを利用することを検討し、なかでも定性情報(お客様が発言したキーワードなど)を定量情報として扱えるテキストマイニングはぜひやってみたいと考え、ツール導入を決めました」(畑本氏)
「私たちメーカーがVOC分析において最も注視しなければならないのは、我々が提供する商品やサービスなどとお客様のニーズが一致しているのかということ。ここで言うニーズとは、いわゆる従来のアンケート調査や消費者インタビューでマイクを向けた時に出てくるいわば受け身な声だけではなく、お客様が“わざわざ発信してくれる”主体的な声からも導き出されるものです。その声を、私たちはもっと積極的に読み取りにいく必要があるのではと考えていました」(佐藤氏)
森や山を見るようにVOCを眺めて見えてきたのは
いきいきとしたお客様の姿だった
「見える化エンジン」の導入以前は、フリーソフトを利用してテキストマイニングを行い、自前でグラフ等を作成していた野村氏。ツール導入の際には、①表現力②操作性③SNSデータを活用できるか、という3つをポイントに検討したと話します。
「テキストマイニングの魅力は、お客様の声を、森や山のように俯瞰的に眺めることで、そこから浮かび上がるメッセージを掬い上げられるようになること。その点で見える化エンジンは他社製品と比べて圧倒的に表現力が豊かで、VOCを多面的に眺めることができ、私たちが求めるメッセージを掴みやすいのではと期待を感じました。そして、実際に利用してみて、その使い勝手の良さ、見栄えの良さに驚いています。特に重宝している機能はワードマッピングや内訳マトリクス、レーダーチャートなど。このような豊富なビジュアルをボタン一つで瞬時にアウトプットしてくれるため、分析担当者の気づきを大いにサポートしてくれています。これまでフリーソフトで苦労していた身としては、まさに魔法のステッキを手に入れたような心境です」(野村氏)
「テキストマイニングを取り入れたいと考えた背景には、リスクヘッジの視点もあり、見える化エンジンの急騰ワード機能は何かが起きていないか兆しを捕まえる感度が他社製品と比較してもとても良いと感じています」(畑本氏)
また、これまでコールセンターに届くお客様の声はキャッチできていたものの、SNSにおけるVOC分析が未着手だったため、このウイークポイントを強化する目的としても「見える化エンジン」が有効に働いているそうです。Twitter分析は社内の反響も大きく、商品担当者が想像もしていなかった、商品の新たな一面が見えてくることも。消費者から主体的に発せられる意外な本音の数々に驚き、同時にメーカーの責務も改めて実感していると話します。
「データという言葉は、ともすると冷たいイメージを抱きますが、見える化エンジンは不思議なもので、データを掘れば掘るほどお客様の肌触り、人の温かみに近づいていくような感覚になります。まさにお客様が私どもの商品をいきいきと楽しんでくださっている雰囲気が伝わってくるのです。見える化エンジンの導入は、どうすればそういったお客様の気持ちに寄り添い、お客様の期待に応えていけるのかということに私たちが真剣に向き合うきっかけにもなりました」(野村氏)
5000人の従業員がVOCに当事者意識をもって向き合える
そんな会社になるようVOCを伝道していきたい
VOCをメーカーにとっての大切な宝物と捉え、それらを活用すべく様々なアプローチを試みてきた雪印メグミルク広報IR部 お客様センター。「見える化エンジン」を武器にして、今後どのような展開を見据えているのかお聞きしました。
「私たち従業員が“お客様のために“と言ったとき、それが「40代女性 主婦」といったデータ上の無味乾燥なお客様ではなく、ちゃんと血が通ったリアルな“お客様”になるように、見える化エンジンを役立てていきたいと考えています。それは何も商品開発やマーケティングといったセクションに限らず、社内のあらゆるセクションで「まずはお客様の声を聞かなきゃダメだよね」という空気が醸成され、VOCが従業員のコミュニケーションの基盤としてプラットホーム化していくことが理想。その実現のためにも、見える化エンジンに興味を持ってもらおうと横断的に各所キーマンにアプローチを続ける努力をしていきたいです」(佐藤氏)
「これまではお客様の声を活かして“ここを直していこう”といったケースが多く、言わばVOCを商品改良に役立てるステージにありました。今後は次のステージへのステップアップ、すなわち新商品開発や販売プロモーションの仮説立案や効果検証のための分析といった当社のさまざまな事業戦略にVOCをよりダイナミックに活かしていくことを目指しています。同時に、5000人の従業員全員がVOCというものを自分事として腹落ちし、たとえ直接お客様に関わらない業務でも、自身の仕事が最終的にはお客様の笑顔につながっているのだと意識できるように、今後も見える化エンジンという魔法のステッキの力を借りながら、VOCの布教活動を続けていきたいと考えています」(野村氏)
「最近の雪印メグミルクって、私たちの本音によく気がついて、私たちが欲しいと思っていた楽しい商品やサービスを提供してくれているよね」
ある日、突然、見える化エンジンでVOC分析を行っている私たちの目の前にそんなお客様の声が飛び込んでくる。そんな日を迎えることがこの取り組みのゴールのひとつだと話す畑本氏、佐藤氏、野村氏。VOCを血液のように社内に循環させて、会社とお客様との距離を縮められるように、社内での啓発活動に加えて、VOCが十分に活用されるような仕組みづくりを推し進めていくとのことです。
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