導入事例
概要

顧客の声を“もう一段深く”読み解き、「手触り感のある顧客の生の声」へ。
生成AIによる高度な顧客の声分析で、コンタクトセンターとワンチームの改善基盤を構築。
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事例詳細
課題・背景
・定期通販の解約理由はあらかじめ設定された項目で分類されていたが、集計結果から顧客の困りごとの背景や細やかなニュアンスまでを把握するには限界があり、より具体的な対応策を検討するための深掘りが課題となっていた。
・コールセンターが抽出した顧客の声(VoC)レポ―トから顧客の本音や温度感を汲み取る作業がCRM担当者の感覚に依存しており、会社全体の資産として活用できていなかった。
取り組み
・蓄積された問い合わせ履歴の中からテーマを絞って抽出した数百件の顧客の声のデータを見える化エンジンに取り込み、生成AI機能を用いて要約・分類を実施。
・専任のシステム担当者が不在の中、見える化エンジンのコンサルタントと週に複数回のミーティングを実施し、プロンプト作成から分析データベースの構築までをわずか3ヶ月で推進。
成果
・「味不満」のような従来の大分類だけでなく、「どんな味が苦手なのか」といった会話のニュアンスまで把握できるようになり、トークスクリプト改善など具体的なアクション検討に繋がった。
・生の声にスピーディーにアクセスできるようになり、コンタクトセンターと同じ目線で質の高い議論が可能になり、ワンチームでPDCAを回す基盤が整った。
見える化エンジンの生成AIを活用し、解約の背景にある「本音」を可視化。
微細藻類ユーグレナの研究を軸に、ユーグレナを原料とした健康食品や化粧品の製造・販売を行うヘルスケア事業を展開する株式会社ユーグレナ。
健康食品や化粧品の定期通販の顧客が大半を占めており、応対は外部のコンタクトセンターに委託している。
同社では、「顧客の声(VoC)活用」を目標として掲げていたものの、コンタクトセンターから共有されるデータだけでは顧客の真意つかみきれないという課題を抱えていた。CRMを担当する松本氏に、見える化エンジン導入の背景や、生成AI活用の取り組みについてうかがった。
解約理由の「集計」から、顧客の「心理」へ。
手厚い伴走サポートとデータ活用のビジョンが見える化エンジン導入の決め手に
− 見える化エンジンを導入いただいた背景を教えて下さい。
最大の課題は、定期通販における解約理由の裏側にある背景や心理が見えづらいことでした。 コンタクトセンターでは、会話をもとにオペレーターが約20項目から解約理由を選択し、システムに登録しています。しかし、そのデータはあくまでも「解約」という結論で、例えば「味不満」という理由の中にも、「魚っぽさが苦手だった」のか、「抹茶の風味が合わなかった」のかといった、顧客の心理や具体的な困りごとまでは拾い上げることができませんでした。該当する音声を聞き返せば理解できますが、月に数万件のデータをすべて確認するのは現実的ではありません。オペレーターの判断に頼らず、膨大な音声データをテキスト化して分析できる仕組みが必要だと考えるようになりました。
− 選定のポイントと、見える化エンジンに決めた理由を教えてください。
見える化エンジンに決めた最大の理由は、PAC社への信頼感と手厚いサポート体制です。
弊社には専任のシステム担当者がおらず、CRM担当メンバーだけでAIを用いた分析データベースを構築・運用しなければならないため、ハードルが非常に高いと感じていました。一方で、以前から別サービス(カスタマーリングス)を通じてPAC社の伴走力を実感しており、「PAC社なら壁にぶつかっても支援してくれる」という安心感がありました。
また、ちょうど見える化エンジンに生成AIを使った分析機能が追加されたことや、将来的には購買データと顧客の声のデータを結合して一括管理したいという構想とも合致したため、導入を決めました。
チャレンジングな3ヶ月の立ち上げを支えた伴走支援。
無機質なデータから、手触り感のある「生の声」へと解像度が劇的に向上
− 導入にあたり、どのようなサポートや工夫がありましたか?
今回は、「3ヶ月でシステム導入から基盤構築を行い、半年で成果を出す」という非常にチャレンジングなスケジュールでした。生成AIを使いこなすため、プロンプトの作成や機能の正しい使い方への理解が追いつかず、先へ進めなくなる場面が何度もありました。
しかし、そのたびに見える化エンジンのコンサルタントが 週に1〜2回の臨時ミーティングを設定し、プロンプト作成から使い方の疑問まで丁寧に伴走してくださいました。
この手厚い伴走支援がなければ、短期間での立ち上げは難しかったと感じています。
− 分析のアウトプットを活用したことによる効果はありましたか。
分析では、既存の解約理由分類の中から 「飲み方や使い方」 と 「使用の満足度」 に関する理由を抽出し、音声データを見える化エンジンで継続的に分析するプロセスを構築しました。
最も大きな効果は、膨大なデータをスピーディーに深掘りできるようになったことで、顧客の声に「手触り感」が生まれたことです。
解像度が劇的に高まったことで、「こうした断り方の顧客には、このラインナップを提案してみよう」といった、コンタクトセンターの応対スクリプトへ、より具体的な改善アクションとして落とし込めるようになりました。
現在は、特定の解約理由の解約率の目標を掲げ、施策のPDCAを回し始めており、少しずつ成果も見えはじめています。

コンタクトセンターとワンチームで進める小さな改善の積み重ね。
社内全体へ顧客の声の価値を広げる「ブランド支援」の実現へ
− 社内やコンタクトセンターとの連携に変化はありましたか?
これまでは、コンタクトセンター側で整理された会話データのみを参照していたため、会話の細かなニュアンスや情報量が落ちてしまう課題がありました。私たちが直接アクセスし、分析できるようになったことは非常に大きな変化です。
また、施策を考える側の一方的な視点ではなく、生の声を基点にすることで、コンタクトセンターと同じ目線で、より深い議論ができるようになりました。
もちろんすべてが一度で、成功するわけではありませんが、コンタクトセンターと「ワンチーム」として対話を重ね、小さくても確実な改善を続けていける基盤が整ったと感じています。

− 今後、VOC活用をどのように展開させていきたいと考えていますか?
まずは、スクリプト改善などの「スモールサクセス」を確実につくり、着実に積み重ね、確かな実績をつくっていくことが第一歩です。
その上で、次のフェーズとして、見える化エンジンから得られたインサイトをマーケティングや商品開発など、他部署にも積極的に展開していきたいと考えています。
顧客接点を担う私たちがハブとなり、顧客の声を通じて会社全体の価値向上につなげる「ブランド支援」の役割をさらに強化していく方針です。
そして中長期的には、顧客の購買データと音声データを完全に紐付けて一元管理し、より高度なCRMの仕組みを実現していきたいですね。
- #生成AI
- #コールログ
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